Worldcon/Nippon 2007 report, Sep 2
2007.9.6

 Aug 31  Sep 1  Sep 2

 ワールドコンNippon 2007、9月 2日のレポートです。
 朝一で始まる企画『ハードSFの楽しみ』あらため『サイエンス・フィクション: 科学と物語のあいだ』に出演しました。司会が菊池誠さんで出演者が林譲治、小林泰三、堀晃、私、というメンバーなので、つまり阪大のセミナーと同じじゃん、ということで。
 朝一にもかかわらず多数の参加ありがとうございました。


 でもプロジェクターがうまく動きません。こんなところも某セミナーと似ています。


 ホラーのふりをしたSFを書くことについて、毒入り危険な講演をする小林さん。
 私は『大風呂敷と蜘蛛の糸』について語りました>講演資料(PDF)。大学レベルの宇宙開発について語っていたとき、会場にロケットガール養成講座東京チームのプロマネ、高山鈴鹿さんがいたので引っ張り出してしまいました。
 林譲治さんの演題は人工降着円盤のシミュレーションについて。計算にみっちり時間をかけたとのことです。


 堀さんの講演『新天体の発見』でサイバーナイトの話が出たので、飛び入りで語ってくれた山本弘さん。あの当時、銀河中心核の迫真の描写をしたことは語り草になっています。


 12時よりメインホールにて、星雲賞授賞式。



 自由部門はM-Vロケット。これは嬉しい受賞でした。同時にノミネートされていたOpenSkyプロジェクトも大好評でしたが、ジェットエンジン搭載後に受賞チャンスがありますし。


 受賞したのはJAXA/ISASの森田泰弘教授。
 ロケットと森田教授についてはM-V-7/ひので 打ち上げ取材を参照のこと。
「ロケットとSFの間にどんな関係があるのかわかりませんが、ありがとうございます」とスピーチしてウケていました。
 後で東京創元社の小浜さんが「たくもー、JAXAの人があんなこと言うなんて、ヒューゴー賞のトロフィーを見せてやりたいよ」と苦笑してましたけど。


 ノンフィクション部門は笹本裕一『宇宙へのパスポート3』。  はやぶさ2プロジェクトが予算面で危機的状況にあるので応援乞う、とのこと。


 アート部門は天野喜孝氏。


 コミック部門は芦奈野ひとし『ヨコハマ買い出し紀行』。


 メディア部門は『時をかける少女』、細田守監督が受賞します。


 海外短編部門は『ワイオミング生まれの宇宙飛行士』。著者は二人いるのですが、この方のお名前は失念しました。


 海外長編部門はフィリップ・リーブ『移動都市』。小浜さんが代理でメッセージを読み上げます。


 ここで柴野拓美賞の授賞式がインサートされました。左はドンブラコンの主催者、池田武さん。


 ワールドコンで手作りの鉢巻きを配りつづけてきた方。お名前は失念しました。


 本大会事務局長の今岡正治さん。


 お名前失念しました。SFWAの人だったかな。


 星雲賞に戻って、日本短編部門。拙作『大風呂敷と蜘蛛の糸』が受賞しました。投票してくださった皆さん、ありがとうございました。撮影は飛浩隆さん。



 そして日本長編部門は『日本沈没 第二部』。右から谷甲州、小松左京、マネージャーの乙部さん。


 昨年逝去した米澤嘉博氏に特別賞が贈られました。


 夫人のスピーチ。


 ステージに勢揃いした受賞者。撮影は飛さん。



 授賞式が終わって森田先生をグリーンルームに案内する途中、ふと立ち寄ったファンジン売り場に平田成さんが店を構えていました。“はやぶさの中の人”です。はやぶさ/イトカワ・グッズを配布中でした。


 15時、ロケットガール上映会開始。寸暇を惜しんで駆け回るSF大会で、すでに市販されているDVDを上映してもなあ……と思っていましたが、大勢来ていただいてほっとしました。
 登壇したのは松浦晋也さん、角川の編集者木内氏と私。  今日もSSAコースターを補給してもらったので、出口のところで配布しました。また、目篭さんがノーカさん作のしろケットちゃんポストカードを持ってきてくれたので、これも配布しましたが瞬時になくなりました。
 松浦さんのコメントをはさみつつ、1、2、6話を上映しました。



 1話のみ、英語字幕がついています。
 2話上映のあと、はやぶさミッション映像『祈り』を上映しました。見るのは二度目ですが、泣いてしまいました。会場でも泣いていた人が多数いたようです。このプログラム変更に柔軟に対応してくださったハピネットの方に感謝します。
 会場に高山鈴鹿さんが来ていたので、また壇上に上がってもらいました。たびたび使ってすみませんです。でもリアル・ロケットガールがいるのに注意喚起しなかったら、みんなに恨まれますから。


 18時半、ドンブラコンに招待してもらったので、ぷかり桟橋に移動します。船はマリーンシャトル。15年くらい前、横浜に住んでいたとき、いつも羨望のまなざしを向けていた船でした。なんとなく、ジャバ・ザ・ハットの砂上船に似ています。


 『SF軍事解説』スタッフの吉川卓さん(右)と谷甲州さん一家。手ぶれしていてすみません。
 このとき乗客に急病人が出て、「この中に医師の方はいますか?」という劇的シチュエーションに。谷さんの娘さんはナースなので腰をあげかけましたが、容態が持ち直して事なきを得ました。


 ヒューゴー賞・星雲賞ウィナーは二階席の船首付近にある席に案内されました。こんなによくしてもらえるなんて、罪悪感を覚えます。


 左から、森田先生の代理で乗船した矢野さん、笹本さん、デビッド・ブリン。矢野さんの専門分野は小惑星。いっぽうブリンは彗星の研究者だったので、英語でガンガン語らっていました。
 笹本 「やっぱ英語は勉強せにゃいかんなあ、と思ったろ」
 いやまったく。


 小松左京氏から「小惑星について教えてくれ」と請われていろいろ語る矢野さん。「はやぶさは必ず地球に帰します」と請け合っていました。


 無料招待された手前、特等席に居座ってちゃいかんと思い、ほかのデッキにも顔を出しました。
 これは三階デッキの様子。カモメの群れがついてくるので、窓からパンやフライドポテトを投げてみましたが食べてくれず、むしろ避けられました。仙台港のフェリーでやったときは「ハトに餌をやるシータ」状態だったんですが。


 クルーズも終わりに近づき、ウィナーや主要スタッフが英語でスピーチします。左は柴野さん。


 柴野さんに挨拶したところ、「目を悪くしたので『太陽の簒奪者』以後は読めてないんです」とおっしゃいました。
 日本のSF界に道をひらき、海外SFを日本に、日本SFを海外に紹介することに生涯を捧げてきた人が、本を読めなくなるとは。
 そうですか、としか言えず、目をくいしばっていました。
 柴野さんの悲願であるワールドコン日本開催が実現してよかった。それを救いとするほかありません。


 21時前、ぷかり桟橋に帰港。山下埠頭に向かうグループを見送りながら、宇宙戦艦ヤマトの主題歌を歌いました。

 開催期間はもう一日残っていますが、私の大会参加はこの日までなので、レポートもこれで終わりです。
 スタッフ、参加者の皆様、いい大会をありがとうございました。

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