Worldcon/Nippon 2007 report, Sep 1
2007.9.5

 Aug 31  Sep 1  Sep 2

 ワールドコンNippon 2007、9月 1日のレポートです。
 伊勢佐木モールの裏通りのホテルから徒歩で会場に向かいました。ビルが近くに見えても、歩いてみると結構かかります。


 日本丸の横を通りました。


 会議センター3Fのスペースでモバイルコンピューティングする人たち。
 「ノートパソコン使う外人ってかっこいいねえ」という声があがってました。


 11時、最初の出演企画『SFセミナー:魅惑のジュブナイルSFの世界へようこそ』の会場に入ります。
 左からタカアキラ ウ、山本 弘、笹本祐一、三村美衣。


 ずいぶん盛況になりました。皆様ありがとうございます。


 同上。
 とりあげた本は笹本さんがハインライン『さまよう都市宇宙船』(あかね書房、少年少女世界SF全集)、エドガー・ライス・バロウズ『地底世界ペルシダー』(創元推理文庫)、山本さんが『壁の中のアフリカ』(日本オリジナルアンソロジー、講談社・世界名作怪奇館)、『月のピラミッド』(日本オリジナルアンソロジー、岩崎書店・少年少女アポロ・シリーズ)、私は『宇宙の呼び声』『宇宙船ガリレオ号』(ともにハインライン、創元推理文庫)。
 どれも面白そうで、「大人向けってなんなんだ? つまんなくなるだけじゃん」と思ったり。


 12時より同じ部屋で『SF軍事解説』。メインは岡部いさくさんで私は聞き役になりました。
 SFにおける軍事の描写はなぜこうも古くさいのか、という問題提起に始まり、「情報戦がなってない」「兵站を考えてない」「なぜ白兵戦をしたがるのか」「なぜ生物兵器等を使わないのか」「なぜ地球人は異星人に出会うなり戦争を意識し始めるのか」と考察、やがて「異星人との恒星間戦争は本当に起きうるのか」を考える展開に。



 この企画も大入り満員になりました。皆様ありがとうございます。


 談論風発、会場からも次々に意見が出ました。これがまたどれも面白い。
 私は軍事に疎いもので、大いに刺激になりました。これまではむしろタブーとされてきた軍事行動を前提にしたファーストコンタクト・シミュレーションをやったら面白いかもしれません。戦闘もひとつのコミニュケーションですから。


 Miotecの東雲龍之介さんがロケットガールのコースターやステッカーなど、オリジナル・グッズをどっさり作ってくださいました。どうもありがとうございます。


 さっそくハピネットのブースに運んで配布してもらいました。この美人は大石さん。


 ロビーに長蛇の列。ジョージ・タケイのサイン会でした。
 中学生の頃熱中したファーストシリーズでは、スポックの次にカトウが好きだったので、しばらく見入ってしまいました。


 朗々と響く声で「ありがとうございます」等、日本語で応対していました。とても70歳とは思えません。そしてすごくいい人そう。


 球体に近い人たち。思ったほど多くなかったですけど。
 一説によると、本当に球体な人は飛行機に乗れないのでフィルターされているとか。


 コスプレの人。なんのコスプレかわかりませんけど。
 こういう、頭部をマスクするタイプは、男性が入っていることが多いそうな。でも二次元オタクとしては、概してこのほうが安心して眺められます。


 ようやくスケジュールが空いたので、『サイエンスとサイエンスフィクションの最前線、そして未来へ!』を覗きます。第一部が終わりかけたところから見始めましたが、この企画はダントツに面白かった。


 大受けだった「パラサイト・ヒューマン」の発表。錯覚を利用して人間をリモートコントロールする実験など。


 場内はほぼ満員。カフェ・サイファイティークのメイドさんが出張していて、手を挙げるとコーヒーをサービスしてくれます。


 壇上の研究者とSF作家たち。


 休憩時間。HRP-2の小型バージョンを操作する梶田さん


 お人形とツーショット写真を撮る人。


 コンタクト・ジャパンの講演でいっぺんにファンになった、岡ノ谷一夫さんの発表。
 言語発生の触媒仮説からドレイク方程式、フェルミのパラドックスをふまえ、言語を持った文明の短命さ、その打開策にまで話が及びました。


 「この世界が高次知性によるシミュレーションである確率は30%」なんて説を引きながら、構成的シミュレーションについての発表。


 研究者vsSF作家、どちらがリードしてきたか、という発表。
 私が見た範囲では、この企画でSF作家側から研究者を刺激するような洞察は示されてなかったです。
 AIやヒューマノイドロボットの概念を最初に広めたのがSF作家だとしても、それで「SFの勝ち」とは誰も思ってくれません。その後の新しいパラダイム(フレーム問題や記号接地など)をSF側から打ち出したことは(たぶん)なかったので、SFは負けっぱなしということでしょう。
 とはいえ、研究者と互角に勝負しろと言われてもなあ……。研究室レベルで生まれ、世間にはまだ周知されていないことをいち早くネタにするのがSF作家の仕事ではないか、とも思いますし。


 次は何? という問いかけ。
 私としては、人間の模倣ではない知能とか、不老不死の新しいあり方が出てきてほしいです。


 知能は環境との相互作用によって発達するので、異なる環境下で生まれた知能とはコミュニケートできない、という説。それを克服するのが知能では、と思うのですが。


 ここでも問いかけが。企画を最初から見ていないのでわかりませんが、発表の最後に問いかけを盛り込む趣向だったのでしょうか。


 『バーチャル・ガール』の著者、エイミー・トムスンがディスカッションに加わりました。「ダウンロードだとかなんだとかは男の議論だ」という意見でした。盲点を突かれた感じです。
 しかし、このディスカッションはどこがどう噛み合っているのか、正直よくわかりませんでした。
 この企画については森山和道さんによるRobot Watchのレポートが比較的詳細です。


 ランドマークタワーのホテル、笹本夫妻の部屋からの眺め。



 日本丸を上から。



 桜木町にお住まいの矢野創さん宅にお呼ばれしました。矢野さんはJAXA/ISASの小惑星探査機はやぶさ科学チームの人です。
 お呼ばれしたのは笹本夫妻、松浦晋也、Amy Sisson&Paul Abell夫妻、そして私。林譲治さんも参加予定でしたが都合が合わなくなりました。
 AmyさんはSF作家で、スタートレックの短編を発表しています。Paulさんはジョンソン宇宙センター勤務のはやぶさ科学チームメンバー。
 それにしてもすごい部屋ですね。こんなのテレビの中にしかないと思ってました。


 たこ焼き作りに挑戦するAmyさん。蛸が食べられないので「オクトパス・フリー」バージョンを作ったり。
 Amyさんの作品について「novel」と言ったら「いいえ、short storyよ」と訂正されました。日本だと長短にかかわらず小説は小説ですが、アメリカでは区別するんですね。そういえばヒューゴー賞の部門もノヴェラとかノヴェレットとか細かく分かれてました。
 その短編『The Sky's the Limit』は数千の応募から選ばれたそうで、アメリカにおけるトレッキーおよびSF作家の層の厚さを感じました。


 全員で記念撮影してお開きに。楽しいひとときでした。


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