サハラ・ラクダツアー
2007.7.24


 チュニジアに来て三日目。ザフレーン、午後7時。ラクダツアーの始まりです。
 同行したのはバカンスで来ていたフランスのリセエンヌたち。カラフルなターバンを巻いてもらっています。
 それにしても。イスラム国じゃ女性の顔なんか拝めないと思っていたのに、私はなんてラッキーなんでしょう。


 移動中ずっとしゃべり続けていた陽気なマリーヌ。自分のラクダをブライアンと名付けて、
「ブライアン! あなたはイギリスのラクダ、ブライアンよ! さあ、とっとと歩きなさい、ブライアン!」……とかなんとか言ってました。話し方がみのうらさんそっくりなので笑ってしまう。


 出発地点は固く締まった土壌でしたが、まもなく砂丘に。


 ラクダの蹄はそんな砂地によく適応しています。歩き方は……なんていうんでしたっけ、つまりAT-ATスノーウォーカーと同じです。

追記:掲示板で教わりました。「側対歩」だそうです。


 日没が近いです。絵になりすぎて、かえって芝居じみて感じられるほど。遠くに見えるのは別のツアー・グループです。


 散らばる白骨。これも絵になります。
 集落から数kmのところなので、このへんに死骸を捨てているだけかもしれませんけど。


 (マリーヌがしゃべらなければ) 砂漠はほんとに静か。サン=テグジュペリが描写しているとおりです。


 隊列は真西に進みます。くっきりした日没が見えるかと思ったのですが、地平付近は黄砂状態で散乱していました。このあたりの空気の透明度は必ずしも高くありません。砂丘の少ないマトマタのほうが澄んでいた感じです。


 自分の鞍。結構揺れるのでブレています。


 1時間10分でキャンプに到着。


 ここも小規模なオアシスで、ササみたいな植生があります。ポンプで地下水をくみ出していて、水道も使えました。


 キャンプのゲート。


 これが一夜を過ごすテント。夜は涼しいし、寝ころべば星空が見えて、とても気持ちよかった。隣のテントには四駆で来たスイス人のグループがいました。


 キャンプ場内に咲いていた花。ナツメヤシも数本生えていました。


 ディナーの始まり。まずはスープ。


 リセエンヌを引率していた男性と私。


 メインディッシュはクスクス。ここのは結構美味しかった。


 デザートのメロン。夕張メロンみたいな濃厚さはありませんが、さっぱりしてこれも美味しかった。
 メロンをさばいているのはジェルバ島から来たサミ・バーナットさん。「君、もっと食べたまえ。人生は長いよ?」なんて言います。
 22時頃、各自テントに入って就寝。私もちょっとうとうとしましたが、夜半からしばらく、地面に横になって星見をしました。透明度はそれほど高くありませんが、暗さは抜群で、降るような星空を堪能できました。


 夜明け前に目が覚めました。気温は20度C。
 キャンプ地周辺の砂丘を観察してみると、一夜のうちに無数の足跡ができていました。

 6時半、砂丘に陽が昇ってきました。
 言葉になりません。


 植生その2。


 足跡その2。


 足跡その3。右の大きいのはラクダのもの。


 植生その3


 植生その4


 植生その5。水をたっぷり含んだ葉です。


 ラクダもこれを食べていました。


 ラクダの糞。


 チュニジア人スタッフが足跡を説明してくれました。


 オサムシかな?


 イチジク。


 植生その6。


 7時。朝食はカフェオレとパン、イチジクのジャム。ホテルで出るのと同じ簡素なものでしたが、おいしかった。
(フライドポテトはテーブルクロスの絵)


 朝日の射し込んできたキャンプ。ゆうべこのテーブルの上で星見しようとしたら、チュニジア人スタッフが毛布もかぶらずに寝ていてびっくりしました。


 昨日到着したときはすでに薄暗かったキャンプ場内を改めて観察します。これは蜂の巣。


 足跡その4。右の穴はアリの巣でしょうか。


 7時40分、暑くなる前に帰途につきます。スイス人グループは四駆で。


 我々はラクダで。


 先頭のラクダは御者がひきますが、綱を客に持たせて勝手に歩かせることもあります。


 後ろにいたミレーヌが自分のデジカメを御者に渡して騎乗中のポートレートを撮らせようとするのですが、何度やっても望む構図になりません。やはりロングショットになってしまうのです。
「マダム、私にまかせるある」と言ってこどちゃポラで撮ってあげました。


「きゃー、(画像が)出てきた出てきた!」「メルシー、ムッシュー!」と、ポラロイド写真はリセエンヌにも大受け。鞍の上で身をよじって、近くにいた娘を片っ端から撮ることになりました。
 左はフィルム排出のときにひっかかってムラができたので撮り直して手元に残った一枚。

 なぜポラロイド写真がこんなに受けるかといえば、そのわかりやすさによるでしょう。蓋を開くと鬼瓦みたいな面相が被写体に向きあい、シャッターを押せば白昼でもストロボが発光してバシャッ、ぎゅいーーんと騒々しい音がして、被写体に向かって「はいどうぞ」といわんばかりにフィルムが排出される。
 フィルムは最初の一分間ほど灰色の遮光剤に覆われていて、「あれ、写ってないんじゃ?」と不安になった頃合いに像が浮かび上がってくる。データもネガも残らず、世界に一枚きりの写真が手中にある――このプロセスがいかにもわかりやすいのです。


 ええと、誰だったか。みんなかわいいです。


 ずんずん歩く。


 ずんずん歩く。


 1時間10分かけて、無事ホテル前に到着。
 リセエンヌを引率していた男性に「みんなの写真を撮ってくれてありがとう。とても喜んでるよ」と言われました。

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