クチン近郊の鉱物採集


クチン近郊の鉱物採集

2003.4.13



 ボルネオの入り口、サラワク州都クチン(Kuching)市内にあるサラワク博物館で調べたところ、鉱物産地の地図と標本が展示されていました。館内は撮影禁止なので、野帳にメモしました。
 クチン近郊にはボーキサイト、金、水銀、アンチモニー、石灰岩、カオリナイト、石炭の鉱山があります。クチンから近くて面白そうなのは金鉱。ツーリスト・インフォメーションに行ってこのメモを見せたところ、バウ(bau)という街が該当するらしい。
「ガイドを雇えないか」「高いよ?」「いくらかかるか調べて」というやりとりのあと、係員はどこかに電話しました。それから「バウの金鉱はもう閉山していて、いまは湖になっている。ガイドするほどのものはない」とのこと。
 湖になるということは露天掘りなんでしょう。「あー、オーブンエア、ディギィング?」と単語を並べてみると、係員はうなずきました。
 自分としてはガイドされるより一人でほっつき歩く方がいいので、翌日バスで行ってみることにしました。


 クチンのバス・ステーションで「Kuching--Batu Kawa--Bau」という表示のバスを探して終点まで乗ります。到着まで約1時間。値段はRM3.7、100円くらい。ドア開けっ放しのまま時速80kmくらいで走ります。
 写真右はバウの中心部。のどかで静かな街です。


 カフェでビダユー族の女の子に道を教わりました。写真うつりがいまいちですが、ほんとはもっと可愛い子でした。
 金鉱跡は街の南側、徒歩5分くらいのところ。イスラム寺院のモスクを目印に歩いていって、つきあたりのT字路を右折するとすぐ。


 湖というよりは池でした。帰国後に調べたところThe BLUE Lake (Tasik Biru)という所でした。北側は公園になっていて、カフェや浮桟橋があります。池の反対側には石灰岩らしい岩が露出していました。
 赤い看板には「湖水は高レベルの砒素で汚染されている。ここを釣り、水泳、水浴び、飲用その他に利用しないよう、強く警告する」という文面が。しかし看板の10m横で地元民が鯉を釣っていたり。池の反対側にも「Swim at your own risk」の看板があって、自己責任にしているところはいい感じですけど……。



 池の南側にそびえる岩山。一部地肌が見えています。この山も石灰岩の塊でしょうか。


 池の西側に露頭が。周囲はそのへんから出た石を敷きつめています。金鉱のズリが見あたらないので、ここで採集しました。


 左は方解石。右は鍾乳石みたいな感じの石で、ところどころ空洞があります。いずれも塩酸をかけると強く発泡するので、石灰岩がベースなのは確かです。表面を眺めた限り、金属鉱物らしいものは見あたりませんでした。


 まあ今回はこんなもんでいいか、と思って街に引き返すと、バス停のそばにこんな噴水がありました。
 水の出口は食虫植物ネペンテス類をかたどっていて、その下には採鉱風景が。露天掘りだけでなく、川で砂金を採っていたんでしょうか。その川を探そうかとも思ったのですが、まあ暑いのでやめました。
 帰途は往きとちがう、Batu Kitang 経由のバスに乗ったのですが、Bauの街を出て数分のところに稼鉱中の大きな採石場がありました。一面グレーの石灰岩で、雰囲気からすると金鉱というより単に石灰岩を採掘しているような感じ。こんど来たとき寄ってみようと思います。

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