ゴム動力FF機:D.H.80A プス・モス

2002.12.17



 リトルベランカで購入した、英国West Wingsのキット、デ・ハビランドD.H.80A プス・モス。翼幅62cm。
 キット内容はごらんの通り、ちょっと上級者向けかも。パーツはバルサシートに印刷してあるだけ。カウリングもバルサ・ブロックから削り出す。原寸図は額に入れて飾っておきたいような美しいレイアウトです。


 生地完成状態。胴体にすこし捻れが入ったので、斜材を入れてあります。この時点ではほぼキットのままですが、修理を重ねるうち、胴体各部に補強が入りました。



 完成状態。被覆は和紙(雁皮)で、塗装は水彩アクリル・ガッシュとクリアドープ。重量は69g。
 あらためて見ると特徴だらけの飛行機ですね。単葉+キャビンという現代的な構成でありながら、初飛行は1929年。天窓のあるキャビンは温室のように複雑で、後席のあたりが一番太くなる。主翼は後退角とテーパー角が微妙につき、翼端は微妙に丸い。主翼と胴体の接合部分はぺらぺらで、この模型だと4mmくらいしかありません。長い排気管。尾翼はこの時代のデ・ハビランドを象徴する曲線美を持っています。


 プロペラ・ブレードは1mmバルサを2枚積層して型に押しつけたもの。  竹材のハブは簡単ながらモントリオール・ストップ機構。動力ゴムがゆるむとスプリングで支持されたピンが滑って機体側の穴に填り、プロペラを水平位置で停止させます。



 本機はスケール機ながら到達高度20m、滞空時間50秒の性能があるので、デサマライザーは必須です。遅延機構にはオイルダンパーを使い、作動すると尾翼全体が跳ね上がります。詳しくはコトブキダンパーを使ったデサマ装置の作り方参照のこと。


 フリーフライトのスケール機はとても脆弱なうえ、どこに着陸するかわかりません。壊れやすい主翼は、強い衝撃を受けたら簡単に外れるように改造してあります。
 この改造も必須なんですが、どういうわけか、この手のキットで最初からそう設計されたものに出会ったためしがありません。
 左の写真は翼支柱の付け根部分にある、竹ひごとシリコンチューブのジョイント。翼の付け根にも同様のジョイントがあります。





 飛行の様子。ゴムはTAN-IIの1/8インチを3m、8条にしています。
 ゴム動力スケール機の飛行は、誰にでもよく受けます。それはたぶん、スケール・スピードに近いせいでしょう。
 実機を忠実に縮小したこのキットは縦安定が不足していました。そこで水平尾翼容積を0.4から0.6に拡大してみたら見違えるように安定しました。
 スケール機は陳列台の上ではなく、飛行をもってリアリティを演出すべきだと考えます。20m以上離れて見栄えを損なわなければ、細部にはこだわりません。

 左はプロペラを畳んで滑空しているところ。本機の滑空は飛行時間の半分近くを占めます。


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