FCS/コバヤシ星人の襲来

2000.11.13

 京フェス2000の合宿で行われたFCS(ファーストコンタクト・シミュレーション)について報告したい。これはFCS史上に残る悲惨な遭遇であった。


 小林泰三氏が設定した蝉型エイリアン。通称コバヤシ星人。イラストは京大SF研の森田氏による。
 火星や金星でも生存可能。裸で船外活動しても平気。殺すためには出力368MWの紫外線レーザーを数秒間照射する必要がある。
 高い知能を持ち、性格は大雑把で自信家。基本的に嘘はつかない。

 コバヤシ星人の宇宙船。量子ブラックホール・ラムジェット・エンジンで動く。100G加速を維持できる。


 野尻の設定した通称ノジリ星人。イラストはパイオニア・メッセージ風のつもり。本体は左下のスライム状組織。四肢を持つ無線操縦のマニピュレーターとペアで生活している。『猫の地球儀』方式である。
 マニピュレーターの形態は流行に応じてモデルチェンジする。地球の放送電波を傍受して、最強と思える形態を模倣したのが最近の流行である。ノジリ星人はとても文化的なのである。

 ノジリ星人の優美な宇宙船。バサード・ラムジェットを2基備えている。レンズ状の物体は星間原子を収束するための磁場形成装置。

 両船は1光月離れて遭遇、絵と単語10個で構成するメッセージを交わすようになる。
 コバヤシ星人の最初のメッセージ。なにかを脳に注入しようとしている。ノジリ星人は体細胞全体で思考するので脳という特別な器官は持たない。不可解ながら、ノジリ星人は不快感を覚えた。挨拶はマニピュレーターを介しておこなうものなのに、いきなり中枢に接触しようとするとは、なんと下品な種族であろうか。

 コバヤシ星人はマニピュレーターが持つアタッチメント収納鞄に我々の脳があると考えたらしい。しつこく接触を求めてくる。合意なんかしてません!
 後でわかったことだがコバヤシ星人はマイクロチップをこちらの脳に注入しようとしていた。チップは炭素生命の脳ならどんなものでも利用して、コバヤシ星人植民者の肉体と記憶を再生できる。なんと剣呑な種族であろうか。


 コバヤシ星人はますますしつこく接触を求めてくる。チップを注入すればこんないいことになるよと述べているのである。幸せなんかじゃありません! 共栄もしません!

 両船が再接近した運命の日、ノジリ星人はコバヤシ星人から100G加速で白兵戦をしかけられ、船内を蹂躙され捜索され追いつめられ、ついに全員乗っ取られることが確定するに及んで船の自爆スイッチを押したのである。  

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