松代地震観測所

1997.8.29


氷山の一角


 7月26日、高瀬川で鉱物採集したあと、同行したTさんに頼んで松代の地震観測所を見学させてもらいました。
 左はその外観。山腹にめりこんだ形で、三つの建物があります。松代地震センター、地震観測所、展示室です。写っているのは中央の地震観測所。
 はっきり言って外観はショボイです。下の写真は内部の研究室ですが、これも独特。欄間や古めかしい黒板があったりします。
 いったいここには、どんな歴史があるのでしょう……?





松代大本営計画

 なんと、この地震観測所は大戦末期に極秘で建設された松代大本営跡を利用していたのでした。地下の堅固な岩盤に総延長10kmにおよぶ坑道を掘り、大本営のほか政府、NHK、送受信施設、皇居、印刷局などをおく計画です。地上に露出しているのは氷山の一角にすぎなかったのです。
 建設は75%の完成で中止されました。現在の地震観測所が創設されたのは昭和22年のことです。

 下は天皇の居室として用意された部屋。
 大喜びで記念撮影しました。左から鷲田さん、私、清水さん。



 いよいよ地下に入ります。
 入り口は、すでに肝試し会場の雰囲気です。
 内部の気温は年間を通して13度。


 下の写真――私が照らしているコンクリート壁に当時の落書きが見えます。別の場所にはハングル文字もありました。スプレー・ペイントのように見えますが、墨で書いたものが風化したものです。
 坑道の多くはむきだしの岩盤です。清水さんが示しているのは閃緑ひん岩の壁。




観測装置



 増感処理をしていたらモノクロ写真みたいになりましたが、これは全長100mのひずみ地震計&水管傾斜計です。
 ひずみ地震計はヒューズドシリカという熱膨張のない素材の管(右の写真)を100mにわたって宙吊りにしています。これを基準にして、地盤の伸縮を測ります。
 水管傾斜計はU字管の二つの液面が同じ高さになることを利用した計測器です。


 白いコンクリートの板みたいなものは、各種の地震計を設置するプラットホームです。
 松代地震観測所の目玉として「群列地震観測システム」があります。滝本、菅平、入軽井沢など、比較的近距離にある7つの観測点のデータがここに集められ、解析されます。


 こちらは小坑道にあった、旧式の地震計。温室みたいなシェルターに入っています。
 振り子の揺れを梃子で伝えてペンを動かす、メカな魅力いっぱいの装置でした。
 このほか、何トンもある巨大な振り子を持った、長周期地震計もありました。
 こういうの、安く払い下げてくれないかしら(^^)。


 地震観測といえばペンレコーダーですよね。私はこの装置が好きなので、写真を撮りまくりました。
 現在、波形データはデジタル化して5インチのMOとCD−Rで保存しています。一部、磁気テープで保存していますが、MOに変換してデータを利用しているとのことです。


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