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「水からの伝言」を信じないでください

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野尻抱介 2006年12月03日(日)22時47分15秒

>ロケットガール養成講座 広報ミーティング
 田町で開かれたミーティングに行ってきました。参加者は秋田大ものづくり創造工学センターから秋山さんと土岐センター長、(株)アストラックスミッションサービスの山崎大地さん、ハピネットから三人、読売新聞科学部の吉田さん、ムーク・アニメーションの千葉さん、宇宙作家クラブの松浦さん、宇宙開発フォーラムの渡邊さんなど。

 山崎直子宇宙飛行士の夫にして「民間商業宇宙飛行士」の山崎大地さん(このへん参照)は二枚目なくせにやたら面白い人で、ロケガのスキンタイト宇宙服をNASAの基準に適合する船内服として開発する、と言い出しました。
 題して「ロケットガール宇宙服開発プロジェクト」。船内服でも難燃性や静電気が発生しにくいことなど、いろいろうるさい基準があるのですが、某大手メーカーなどの協力を得てやるとか。なんでも完全シームレスで一着の服を作れるメーカーが和歌山にあるそうな。
 それを誰が着るのかというと「うちの奥さんでもいいしー」――ってこの人はどこまで本気なんでしょうか(^^)。私は喜んで賛同の寄せ書きに署名しましたけど(写真)、アルコール燃料で打ち上げてるからなあ(^^;(写真。左が大地さん)。

 ほかにもいろいろ面白いタイアップ話が出たのですが、まだ詳しいことは言えません。
 感じたのは「自分たちで勝手に宇宙開発をやるぞ」という活きのいい人たちがいまの日本には群湯割拠していて、今回のアニメとのタイアップなど、なにかチャンスがあったらすかさず盛り上がってしまえるムードがあるということです。

>キャスティング
 ロケットガール・キャスト決定の経緯ですが、ムークのスタッフ四人くらいに「あのー、私のわがままが通っちゃったんでしょうか?」と聞いてみたら、異口同音に「いや、それがまったく関係ないんですよ!」という返事でした。音響監督が候補を10人ほどリストアップしてきて、そのなかに仙台さんが入っていて、「あれ、この人って野尻さんが推してた人じゃない?」と驚いたそうな。
 その候補者を数回に分けてオーディションして決定した。長谷川静香さんも富士見書房の意向と無関係に候補になって、オーディションで「これは茜だ!」と一致したとか。
 雑音抜きでキャストが決まったことは非常に心強いです。タイアップの名のもとに雑音作りまくりな私が言うのもなんですけど(^^;。

WOWOWのロケットガール紹介ページ というわけで放送局はWOWOWのノンスクランブル枠です。BS放送が観られる環境なら無料で観られます。
ロケットガール公式サイト blogが始まりました。

「はやぶさ2を実現させよう」勝手にキャンペーン
 櫻井さんのご指摘のとおりでしたので、12月1日の発言のリンク先を修正しておきました。
 リファラをたどってみると、ただのにっき:「はやぶさ2」を応援したいけど……にも有用な意見がありました。おっしゃる通りではありますが、これでも宇宙科学の研究者としては、型破りなくらいはっきりと意志を述べておられます。
 なにしろ宇宙科学は金食い虫なので、ネットでサポーターの環ができるまでは「出る杭は打て」とばかりに税金泥棒よばわりされてきました。いまでは安易な批判報道をするとサポーターが逆襲しますが、ネットの声が届かないところではまだまだ在来型マスコミの力が強いです。そんなわけで、強い主張はしにくい空気があります。

あなたの名前とメッセージを月へ届けます 〜セレーネ「月に願いを!」キャンペーン〜
 こちらもリンクしておきます。

ビデオ速報:これがPLCの雑音だ!松下PLCアダプター実験
 白原さん、毎度お知らせありがとうございます。改めてリンクしておきます。
 そこからトラックバックをたどって衆議院議員 菅 義偉 様へ。「このノイズで「しおかぜ」が妨害される様子、「NHKのワールドサービス」が妨害される様子が公表されたならば、大臣のご苦労も水泡に帰す恐れもあります」というアピールはいいところを突いていると思いました。

>錬金3級まじかる?ぽか〜ん
 ご指摘のとおりでした。お恥ずかしい>くらさかさん。
 DVDに続いてフィギュアを揃えるべきか、せざるべきか、激しく葛藤中です。

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7J3AOZ(白原) PLCアダプタの試用レポートとビデオ 2006年12月03日(日)11時06分35秒
URL: http://jh3ykv.rgr.jp/mt/

おはようございます。

BCLや電波天文などに壊滅的な打撃を与える恐れがあるPLC(電力線搬送通信)ですが、間もなく出荷される松下電器産業のPLCアダプタを試用したレポートと、試用中の模様のビデオが公開されています。

http://www.sv15.com/net/plc/plc-noise.htm

この記事によると、フレキシブルノッチが入っているアマチュア無線帯とラジオNIKKEIの周波数を除けば、部屋にPLCアダプタが一組あるだけで、ほぼ受信不可能になるようですね。

#まあ、予想通りと言えば、予想通りの結果なのですが(苦笑)

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くらさか 2006年12月02日(土)22時21分21秒

いつも拝見しております。
>『練金三級まじかる?ぽか〜ん』
正しくは『錬金3級まじかる?ぽか〜ん』ですね。
わたしもまじぽかのファンですよ。

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cosy 第27回日本SF大賞 2006年12月02日(土)21時43分54秒

萩尾望都さんの「バルバラ異界」に決まったようですね.おめでとうございます.
#って本人はここ観てないか.

いつか,野尻さんをお祝いしたいですね.

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櫻井啓一郎 はやぶさ2 2006年12月02日(土)15時11分15秒

まとめWikiでも支援運動が立ち上がっていますね。
はやぶさ2を実現させよう勝手に応援キャンペーン
公式サイトのトップが変わったので、状況報告ページのアドレスも更新します。
「はやぶさ」の近況と「はやぶさ−2」に向けて
既に予算編成の時期、急がないと間に合いません。

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もがみ 2006年12月02日(土)10時19分57秒

こんにちは、ガさん。
いつも本質的なハードな質問なので、きついのでつい後回しにしているうちに答え時を逸していました。すみません。今回は少し気軽に答えてみる事にします。

>なんだろう?具体的に教えて欲しいなー。

間違った考え方というのは、知能の仕組みを意識の側から見ているような問いの事です。あのときなんか具体的に考えていたような気がしましたが、なんだったかな。

前にお尋ねになった、私の「意識」の定義がガさんの考える「意識」とちがうと言うのはもっともなことと思います。

例えば、物理学の用語の「重さ」も「質量」も日常用語の「重さ」という言葉とは意味がちがっています。日常用語は曖昧ですので、科学の対象になる為には、日常用語とはちがったきちんと定義された概念に組み換える必要があります。そしてその時複数の概念に分かれたりします。

「意識」という言葉も、曖昧な日常用語で、科学の対象になる前に、複数のきちんと定義された概念に分割される必要があると私は考えています。「意識A」「意識B」「意識C」みたいに。ですから、私のいう「意識」とガさんの言う「意識」がちがっていたとしても不思議はありません。

また私が、日記に書いたのも、そのような複数のうち一つを定義してみる試論ですので、私自身、別な文脈では別な意味で使っているかもしれません。

心理学と神経科学の研究者のあいだでも「意識」は最低でも、awakeness, awareness, self consciousnessの3つにわけなくてはならないというのはコンセンサスが出来つつありますが、私はもっと精密にしないとダメだと思います。このあたりの言葉遣いの混乱はこれから収拾される必要があります。それが意識が科学の対象になるための前提条件でしょう。

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A野 (にわか論者) 神経回路網の計算能力 2006年12月01日(金)21時38分53秒

はじめまして。情報化知性話につられてきました。
話題のうつろいに取り残され気味ですが(汗

> そもそも情報は神経回路そのものなので、移動させるなんてトンでもない
トーシロの思いつきなのですが、実は生体脳において、「記憶=神経回路そのもの≒不揮発性データ」なのではなくて、
「記憶=回路(シナプス結合のトポロジー)+不揮発性データ(シナプス結合の重み)+揮発性データ(インパルスの循環)≒有限状態マシン+メモリ+プログラム」
である可能性って、今の科学で否定されてるのでしょうか?

多層ニューラルネットワークが任意のコンビネーション論理を模倣できることから、多層ニューラルネットワークと適当な遅延要素を組み合わせれば、シナプスの変化速度よりはるかに高速に情報を出し入れできるメモリー(RAM)やバスを構成できそうです。ニューロンも遅延要素も生体脳にふんだんにあると思いますので、生体脳は意識や理性を成立させるよりはるかに下位のレベルで、本質的にチューリングマシンを模倣できる計算能力を備えている気がちょっとします。

この仮説が正しいとすれば、
・生体脳内での情報の移動はアリ
・異なる生体脳間の記憶の等価判定は、チューリングマシンの停止判定と同じような困難さをもつ
という結論になるようなならないような(汗

# 上記計算ポテンシャルがあるとしても、生体脳が果たしてそれをフル活用してるかといえば疑問ですが、、(学習や発生の手順が!)

以上とりとめのない妄想話でしたお邪魔しました;

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 最上さんの日記 2006年12月01日(金)14時20分19秒

しばらく読んでなかったので見てみましたら、こんな記事が・・


最上日記10/29

>CPU内のトランジスタのほとんどが実質的な仕事をしていない。
>メモリ上を移動させているだけ。
>ハードからOSまでアーキテクチャが根本的に間違っている気がする。

いや、まったくごもっとも。
では、脳ではどうなってるのか?と考えてみたら、

そもそも情報は神経回路そのものなので、移動させるなんてトンでもない。
そのかわり、フォン・ノイマン隘路なんて関係ないから、
神経線維をいくらでも並列につないで、そこにある情報を他から使うことが出来る。

というわけで、脳では情報移動などで無駄をしてない・・・と最初は思ったけど、
考えてみれば、神経線維なんて無数にトランジスタを並べた機能素子だ。
つまり、現在の計算機は神経線維レベルの代物に過ぎないから、そのままで脳と比べるのは不公平。
もうちょっと進歩して、情報移動だけの神経線維レベルの無数の計算機でつながれた
もっと高級な計算機の複合体として超計算機を構成してからでないと話にならないのでは?


最上日記11/1

>知能や意識の仕組みを科学的に理解する事への、
>障碍になっているのは、間違った考え方である。
>それらはここ数百年の哲学の文脈から出てきた物が多い。
>また人工知能の研究の文脈から出てきた物もある。

なんだろう?具体的に教えて欲しいなー。
まさか、霊肉二元論なんてレベルじゃないですよね?

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櫻井啓一郎 typo 2006年12月01日(金)12時37分05秒

>川口PM付き
な訳ではもちろんなくて、「川口PMのコメント付き」です。

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櫻井啓一郎 「はやぶさ2」報道 2006年12月01日(金)12時07分25秒
URL: http://ks.nwr.jp

本日の日刊工業新聞(紙媒体)で、「はやぶさ2」の計画、および予算申請がJAXAから行われた旨が報道されています。1面トップで、「はやぶさ」のカラーCGと川口PM付きです。 芸のない通報だけで恐縮ですが。

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野尻抱介 2006年12月01日(金)09時13分11秒

 もうひとつ告知を追加。
ロケットガール養成講座
 12月23日公開講演会に、山崎直子JAXA宇宙飛行士が参加予定!
 なんと、本物のロケットガールがやってくることに。STS-116が予定通りに上がることを祈ります。

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野尻抱介 2006年12月01日(金)07時58分34秒

 話題から逸れますが、これから上京してまいります。今日はロケットガール養成講座関連のミーティング、明日は高井戸のムークでアニメの打ち合わせ、および打ち入りです。
 でもってアニメの主要キャストが決定しました。私もおととい知らされたばっかりで、びっくりしたのですが――

 ゆかり……仙台エリ
 マツリ……生天目仁美
 茜……長谷川静香

 まさかほんとに仙台さんにやっていただけるとは\(^^)/。
 『南海奇皇ネオランガ』の夕姫役で「この人うまいなー」と思ってたまたま名前を覚えていたところ、大森望さんらと行った新宿のカラオケで一緒になってすっかりファンになってしまったんでした。怒った声、口喧嘩の調子がゆかりのイメージにぴったりです。
 打ち合わせで声優の希望を聞かれたときに仙台さんを推したのですが、素人が口出ししないほうがいいと思って、強くは求めませんでした。私から希望を出したのはゆかり役だけで、基本的には音響監督の一存で決まるそうです。

 生天目(なばため)さんは、仙台さん目当てに観ていた『極上生徒会』で知りました。生徒会長とか月のお姫様とか、高貴な役柄が多いんでしょうか。『練金三級まじかる?ぽか〜ん』の狼娘りる役が印象に残っていたので、「なるほど、マツリにぴったりだ」と膝を打ちました。まじぽかはギャラクシーエンジェル以来久しぶりにはまった作品で、DVDボックスを全部揃えていたりします。りるの活躍回としてはぽか〜ん13 『まったりの呪文は十五夜』が素晴らしかった。

 長谷川さんの演技は意識して観たことがないのですが、富士見ティーンエイジ・ファンクラブネットでトークを聴いています。現役女子高生にして現役生徒会副会長というから心強い。貴重な萌えキャラをどう演じてくださるか、楽しみです。

応援してください、「はやぶさ2」。「はやぶさ」の成果があぶない。
 先日のタウンミーティングでアピールされていた通りのことが述べられています。ウェブサイトやblogをお持ちの方はリンクと投書で協力をお願いします。

>最上さんの日記
 なんだか「悲観的な専門家」の枠組みで理解されたようで不本意ではある。私としては本質をつかめば難しく無いかもしれない、という楽観派だと自分の事を思っていたのですが。
 ――とのことですが、悲観的なのは「力まかせ」シミュレーションについてであって、AIについては、最上さんはかなり突出して楽観派と認識しています。希望が湧いてくるような見解があるゆえに日記を巡回しているもので。

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ふるかわ わたくしとはわたくし自身がわたくしと感ずる電子系のある系統を云うものである 2006年12月01日(金)02時05分09秒

宮沢賢治の詩に作品一○一八[黒と白との細胞のあらゆる順列をつくり]というのがあり,それを思い出しました.1928年3月の作品です.その当時に彼がこのような認識を持っていたことを知ったときはずいぶん驚きました.

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 マージとテレパシー 2006年11月30日(木)10時09分48秒

現実に意識がマージされてる例を思いつきました。

右脳と左脳が分離された例では、左右の脳はかなり違う人格を持ってるようです。
それが脳梁でつながってる状態では何の違和感もなく一つの人格になってるんですから、これはまさしく人格のマージです。

それに人格レベルまでいかなくても、視覚野とか聴覚野とかが非同期に並列分業して一つの認識を形成してるのもマージでしょうから、これは脳の基本機能として存在してるんじゃないかと思います。

そこでテレパシーの困難についてですが、個々の情報を取り出そうとするから困難なので、脳まるごとコピーしてマージしちまえば問題なく情報共有が可能でしょう。(牛刀?)
どっちが本人か分からなくなる? それはテレパシー・ネタのお約束ということで・・・

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アルビレオ 一番無駄なのは発生のメカニズム? 2006年11月30日(木)02時36分04秒

ガさん
>脳が完全に解明されたら、人の知性なんてたいした物でなくて〜

知性と呼ばれるものの正体がわかって計算機で再現可能となったら、生きた人間の脳をスキャンするなんてまどろっこしいことをしなくても、いくつかのパラメータを与えることで非常に多彩な知性を創造できそうです。
そうなると多くのエネルギーと時間をかけて有機個体を発生させることがとてつもない浪費に見えてくるかもしれませんね。


野尻さん
>自分の過去の経験から未来を予測し、行動に反映する仕組みがそっくり再現できれば、知性のコピーは完了ですよね。

いくつかの刺激によってどんな反応を示しどのように経験を蓄積していくのか、多少おおざっぱでも再現できるモデルができれば教育分野での応用を考える人は間違いなく出てきそうです。
現実に人間に対して試すのと違って、リスクを負わずにトライ&エラーを繰り返すことができますからね。

んでもって
 ・長期の予測では誤差が大きすぎる
 ・こんな代用品でシミュレートされるのは人間の尊厳をうんぬん
 ・効率よく洗脳する方法を見つけるのにも使えるから危険(教育と洗脳の境界ってどこよ?)
 ・人間と同じような反応を示すのだから人間に準じた人格を認めるべきで、これは非人道的な行為だ
と議論が沸き起こると。

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かも ひろやす スタートレックでは転送事故は定番 2006年11月29日(水)11時16分18秒

スタートレックだと TOS (オリジナルシリーズ) でもカークが転送事故で分裂したことがあります。この時は、人格が分配されたらしく、邪悪なカークと軟弱なカークに分裂しました。

Voyager では、逆に、トゥヴォックとニーリックスのマージが起きたことがあります。

TNG (The Next Generation) では、他に、転送事故による若返りもありました。脳は無事だったようで、外見は若返っていましたが、記憶はもとのままでした。心身の機能が若返っていたかどうかは不明です。

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野尻抱介 2006年11月29日(水)11時04分08秒

>情報化知性
 流れが速くてついていけませんが、部分的に。

・鹿野さんの話について。
 たとえば竹とんぼを削っていて、ナイフの進む先に竹を握る指があって怪我をした、という経験をしたとき、脳は自分がどんな経験をしたか「知らない」んでしょうね。知らないまま記憶して、次に鉛筆を削るときに「この状況はなんだか知らないが、あのときのなんだか知らない状況とマッチするぞ」と判断すると、連想の引き出しを開けて未来予測に活用する。
 なんだか知らないまま格納しているから互換性が取れない。だから他者との記憶のやりとりやテレパシーは不可能である、ということですよね。

 これは、付加装置で解決できないでしょうか。ある経験が、危険界・指の怪我門・ナイフ綱・ナイフ滑り目……と、あらかじめ用意された人類共通の引き出しに格納されるとしたら。
 たとえば、人間の脳とは違うタイプのAIができたとして、そのAIを胎児の脳に埋め込んで一生涯をモニターさせる。入力は宿主の全細胞に埋め込んだナノマシンから行う。ナノマシンは細胞分裂ともに複製されるが、ID番号は別のものになる。さらに網膜にCCD、内耳にマイクを並置するなどして客観的な感覚入力もやる。
 AIは宿主が経験したことを解釈して人類共通の整理方式で格納する。
 格納された情報はパレットに並んだ絵の具のようなもので、体験した状況はすべてその絵の具を調合(重み付け)することで再現できる。そのレシピは人類共通なので、「俺だけが知っている、初恋の人とのキスの感触」なんてものでも再現できてしまう。

 ……ええと、ふるかわさんがガックリする顔が目に浮かぶのですが、これがとてつもなく難しいのは覚悟の上です。鹿野さんの「有限の時間内には実現しない」に対抗して、100万年以内には実現できるかなあ、というレベルの話ですので。

 ユーザーの立場からすれば、自分の過去の経験から未来を予測し、行動に反映する仕組みがそっくり再現できれば、知性のコピーは完了ですよね。それで「ああ、いかにも野尻のやりそうなことだ」というふるまいが成り立つし、本人も他者ではあり得ない自分だけの経験を自覚できる。
 あとは肉体にあたるものを用意して、欲求と感覚入力を再現すれば、人格のコピーが完了すると思うんですが、単純に考えすぎでしょうか。

・転送装置のお約束について
 古いSFの転送装置は、交通機関として発想されたんじゃないでしょうか。登場人物がそのつど増えちゃ困る、という作劇上の都合もあるんでしょうけど。

・取り残された人
 先に述べた通り、最初の人には涙を呑んでもらうことしか思いつきません。
 じゃあ最初に情報化知性を開発する人も泣きながらやるのかというと、そうとは限らないでしょう。その頃には人間と互角の知性が誕生していて、そいつがやってくれるかもしれませんから(^^;。『ニュートンズ・ウェイク』の「強制昇天」みたいなやつですね。

・ハンス・モラヴェックは……
 今のコンピュータの能力がこれこれまで向上すれば人間に匹敵するAIが実現できる、なんて脳天気なことを言ってませんでしたっけ。
 でも彼の考案したブッシュ・ロボットはお気に入りです。(『ロシュワールド』のクリスマス・ブッシュみたいなやつ) これはナノマシンではなく、マイクロマシンの枠組みで、ぎりぎり実現できなくもない気がするので。

>塩谷のエンジン
 近所のラジコン屋の親父が「エンヤのエンジンは、中の人が代わってからダメになった」と言ってましたが……こんな未確認の風評を流しちゃいかんかな。
 いつかラジコン用の4サイクルエンジンをいじってみたいなあ。

>『ブラッカムの爆撃機』(ロバート・ウェストール、金原瑞人訳、福武書店)
 児童書ですが、ロアルド・ダールやフォーサイスの『シェパード』なんかが好きな人におすすめの航空文学です。会話も地の文も素晴らしいので、巻頭にある宮崎駿の漫画は後回しにするといいでしょう。漫画がつくのは嫌だなあと思いましたが、「この先を描いたら戦争漫画になってしまう」といって抑制しているのは、腐っても宮崎駿だと思いました。
 通信士が主人公なので、無線の描写が興味深かったです。モールスとフォーン(無線電話)の二系統があって、機内でインカムを使っている全員の声がフォーンで垂れ流しに送信されている。作戦行動中はフォーンの送信出力を絞りますが、近くにいる友軍機の機内通話が聞こえることもある。ということは機体ごとに異なる周波数を占有しているんでしょうか? このへんはよくわかりません。
 さらにドイツ機のフォーンを傍受・送信できるティンゼルという装置が途中から搭載されて、これが物語上重要な働きをします。

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 納得して消去に応じられるか? 2006年11月29日(水)09時59分48秒

いや、全然っ!納得なんかしないですね、存在した瞬間から別人なんですから、単に自分の双子ができたというだけです。
本物の一卵性双生児だって、「最初は一つ」と「現在は二人」ということに矛盾なんか感じないし・・・。
どちらが本物かということも、両方とも本物で、昨日の自分と今日の自分は別人というだけのことです。

それから、

>破壊的スキャンを受けるような人は自殺願望

なんてことは、最初から人間で実行するなんて無茶をするならそういうことになるでしょうが、犬猫などで元の記憶や個性が継続してることを確認してれば、余命の少ない人なら抵抗ないだろうし、さらに人で確認されれば、恒星間に行きたい人なら喜んでやると思います。

ひとつ心配なことは、脳が完全に解明されたら、人の知性なんてたいした物でなくて「ふわふわ・・」の宇宙人が言ったように自動人形に毛が生えた程度の擬似知性に過ぎないことが分かってしまい、情報化されて脳の錯覚による保護を受けなくなったら耐えられないんじゃないかということです。
まあ、それからが本当の知性への進化が始まるということになるでしょうが、「知性」がなにか全く分からない状態からの困難な道になるでしょうし、ネガティブな思考が蔓延したらあっというまに滅んでしまうでしょう。(てなSFネタはどうですか)

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kurita 取り残されちゃった問題 2006年11月29日(水)02時24分38秒

ペンローズの本に出ていた思考実験(?)は、たざきさんの書かれたような事態が起きたあとで係員があなたに近づいてきて「何かの手違いでオリジナルの消去がされなかったようですので、これからあなたを消去させていただきます。 あ、どうぞご心配なく。 あなたがあちら側に無事に到着されていることは確認済みですから」と言われたとして、あなたは納得して消去に応じられるか? というものでした。

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いろもの物理学者 物質転送と量子テレポーテーション 2006年11月29日(水)01時05分52秒

 量子テレポーテーションの話初めて聞いた時に「この部分がSFネタになるなぁ」と思ったのは、「クローン禁止定理」に関連する部分ですね。「送信機と受信機両方に人間が残ることはあり得ない、とこの定理は述べている」とやるとSFっぽくなる。
 同時に「量子クローン禁止定理があるから、非破壊で脳から精神をコピーすることは不可能である」というふうにSFネタにつなげていくこともできるかもしれない。ペンローズみたいに「量子効果こそ精神である」と風呂敷を広げていくと面白い話ができそうな。

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大' コピーに行かせるより自分で行きたい 2006年11月29日(水)00時30分32秒
URL: http://dog.w3m.jp/

スタートレックの The Next Generations で、惑星から船にライカーを転送しようとしたがうまくいかず、もう一度やり直して成功。でも実は一度目のが上空のフィールドに跳ね返されてて、惑星上に取り残されたもう一人のライカーがいた。…ってストーリーがありました。数年後に2人は再会(?)して、惑星に居た方は最終的には別人として過ごすことになる。

ユーザーの立場って話、了解です。なるほど。たざきさんが書いたような連続した自意識だと、まぁ人工臓器とか義肢義足義脳 (^^;; で無理矢理長生きしているような状態を想像して、まぁありだよなって気分になります。でもこれって、コピーを作るのとは別ですよね。コピーの場合、分岐しちゃった後の「もう一人」の体験をマージによって追体験できたとしても、同時に居残って他の事をしていた記憶もあるはずで、何か記憶の中の時間感覚が混乱しそう。ついでに、生きて動いて自分と同じ行動パターンを持つ「もう一人」と対面するのは避けたい気分です。楽しく会話が出来る気がしない。あと、なんとなく対消滅しそうな気がしませんか。(^^;;

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たざき 物質転送機 2006年11月28日(火)22時49分18秒

あるとき転送機が誤動作。入ってスイッチを押したのに何もおこらず、あきらめて外にでるのだけど、実は、反対側にもコピーが出現していた --- という小説がありましたね。その転送機は、毎回、入力側の人を消滅させる仕掛けになっていて、その事件があったため、これは殺人ではないかと社会問題化するという話だった。

こうして書いてみると、マヌケな小説に思えてしまう。作者も題も忘れてしまったけど。

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森 公一郎 Mind Transfer 2006年11月28日(火)21時36分38秒

以前、マーヴィン・ミンスキーやハンス・モラベックは本気で自分の心を機械にダウンロードしようと目論んでいました。今でも諦めていないのかどうかわかりませんが、昔読んだ本では「我々が、永遠の生を生きられない最後の世代になるだろう」と、かなり強気な発言をしていました(→Mind Transfer)。

ただ、そういうことをやって意味があるのはミンスキーやたざきさんのような知的生産能力の高い人に限るわけで、私のように生産よりは消費をしたい怠惰な人間には意味ないでしょうね。私の場合はこの脳味噌のまま健康な肉体に乗り換えられる技術の方に興味があります。

脳のシミュレーションという話ですと、IBMとEcole Polytechniqueが共同でBlue Brain Projectというのをやっています。Blue Geneをつかって、ネズミの脳のニューロンの正確なシミュレーションをするもののようです。

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あらきけいすけ 取り残され問題 2006年11月28日(火)17時46分02秒

ボクはSFやSFファンの「おやくそく」を知らないので質問なのですが、「完全コピー」でふと考えたのですが、スタートレックの物質転送装置ってこの問題は起きないのですか?

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ki 取り残され問題 2006年11月28日(火)17時38分56秒
URL: http://ken-ishi.at.webry.info/

>はっ、もしかしてこれが「有機生命体の死の概念が理解できない(by朝倉涼子)」ってことなのでしょうか?

なるほど、
寺館様と似たようなこと、考えてるんだと思いますが、取り残され問題を空間座標軸で意識したのが、
インディアン座εで再生された、マーク・リドゥリーが感じた(おそらく情報化知性が一般的に持つ)「奇妙な遍在感」
なのかな、とも思ってます。

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寺館伸二 取り残され問題 2006年11月28日(火)15時48分20秒

機械化知性のやってることはプリミティブにみれば単なる膨大なデータの移動なわけで、データの移動というのはコピーと消去の繰り返しに過ぎないわけで…。
ということは機械化知性の取り残され問題は「常に発生するけど誰も気にしない」という解釈はありでしょうか?
人間の脳でも理屈は同じ、だったりするとちょっとやな感じですけども。

プリミティブな解釈が反則だとすると、たとえば別のサーバに移動するとかいう場合、別の場所にコピーして元データを消すわけですからマクロ的な取り残されが発生します。でも気にしなければオッケー?
はっ、もしかしてこれが「有機生命体の死の概念が理解できない(by朝倉涼子)」ってことなのでしょうか?

エンヤエンジン
模型用エンジンの老舗、塩谷製作所がホームページを開設したのでお知らせ。
実は元同僚がやってたりするんですがそれはそれとして(^^;;ゞ。<まわし者?

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ふるかわ ユーザーの立場から 2006年11月28日(火)13時38分51秒

たざきさん,こんにちは.ユーザーの立場からっていうのは,よくわかります.なので,そちらには踏み込んでなかったつもり.

私のイメージだと,とても生物種豊かな熱帯雨林の生態系みたいなものがあって,細かく見ていくと本当に複雑なんだけれども(たとえば蝶だって何種類生息しているのかよくわからない),でも何かきれいな秩序があって,生態系全体で知性を表現しているような,そんな印象を持っています.微視的に見てしまうとその秩序がよく見えなくなってしまうけれども(微視的というのは,細胞レベルとか分子レベルとかという物理サイズの意味ではなくて).けっしてライフゲームのような,規模は大きいけれど単純な生態系が知性を持っているわけではないのです.その豊かな世界を,豊かさを失わずにコピーできたらすばらしいなあという点では,本当に同感です.

単に,脳の中身を工学的に再現できるとかできないとかの議論じゃなくて,そういう世界なんだよーって感じが伝わったらうれしいなと思い,具体例として網膜の話を挙げました.別に網膜に限った話ではなく,どこでも同じようなことが言えると思います.ちょっとでもナマの感覚が伝われば嬉しいのですが.

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たざき あ、ガさんと 2006年11月28日(火)10時29分56秒

かぶりましたね。ガさんも一貫してユーザーの立場から発言しているんじゃないかな? 「あちら」でもよろしく。

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たざき ユーザーの立場から 2006年11月28日(火)10時26分19秒

大'さん、ここでは初めまして(←こればっかし)。

黒木掲示板、懐かしいどすなあ。あそこでは、ぼくは「シミュレーションごときで何が分かるんじゃい」と言いまくっていたと思うのですが(ま、今でもそうです)、脳のコンピュータ移入については、純粋にユーザーの立場から発言しております。脳の理解などとは別次元の話です。

要は、今のぼくの肉体の脳が死んだ後も、ぼくの記憶と思考をそのままもっていて、(ここが大事なんだけど)「自分は、あの肉体の田崎晴明から連続した自意識である」と自己認識するような知性が残ればうれしいという事です。もちろん、そいつは今のぼくのことを自分の過去と認識するけれど、今のぼくの物理的延長にそいつがいるわけじゃない。そういう非対称性はあるけれど、ま、元来、現在と未来は非対称なのだから、気にしない。「ぼく」が残って、読めるだけのものを読み、考えられるだけのことを考え、書けるだけのものを書き、どへたな楽器を練習したりできるというのは、ぼくには楽しい考えです。

もちろん、「あちら」で期待するのは、今の現実とできるだけ近い外部・内部刺激です。自覚症状がないぐらいそっくりなのが理想。水槽の中の脳を体現したいとかいうわけじゃない。「ぼく」は「役に立たないシミュレーション研究をする予算があれば、われわれの環境シミュレーションにもっと金をまわせ。そしたら、俺が『紙と鉛筆と頭(ただし、すべてヴァーチュアル)』だけで本質的な研究を進めてやる」と発言するに違いない。

シミュレーションあるいは移入が成功したかどうかを判断するのは、けっきょく本人や回りの人たちでしょう。本人が、自分は新しい環境で生き続けていると感じれば、十分。さらに、芸術家や作家なら、その人のが作品が生み出され続ければ、まわりも納得するでしょう(ま、死なないと分かると、色々変わるでしょうけどね)。別に本質の理解というのではなく、コンピューターの新しい応用なのだから、お客様が満足するかどうかが決め手です。

しかし、非破壊で脳の状態を読む技術が圧倒的に困難だと思うので、少なくともその理由で、この手のプランは上手くいかないでしょうね。普通に死んだ後の脳をスキャンしたんじゃ、ま、死んでるし、志願して破壊的スキャンを受けるような人は自殺願望でもともと頭がおかしいし、そんな奴らをお金かけてコンピューターの中で半無限に生きさせる意味はない。

ではスキャンではなく、人間を模して知性を設計するという話になると、ぼくは(もはやユーザーではないし)激烈に懐疑的になります。皆さんが書かれているように、知性の設計のためには、脳の機能の本質的理解が必要だからです。

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 なにかありました? 2006年11月28日(火)09時52分47秒

>それくらいではとても,とても再現なんて!

長期記憶:配線やシナプスの増減
中期記憶:イオンチャンネルや伝達物質受容体の増減

と思ってたんですが、まだ何かありましたっけ?
少々増えたとしても、細胞内タンパク質の種類・個数が全て分かるなら対処可能と思いますが。

あと、ヒントが得られると思ってるだけで、別に本物と同じかどうか証明できなくてもかまわないんです。
それに、同じ人格と言えるかどうかについても、当人 (当情報) が本人だと思ってれば充分だと思ってます。
(ようするに、その程度のいいかげんなものと思ってる)

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大' 何だかデジャヴ 2006年11月28日(火)00時08分15秒
URL: http://dog.w3m.jp/

シミュレーションによる理解が本質的たり得るかって話は、何年か前に黒木掲示板かどこかで見たような気がするんですが、見つけられませんでした。あれー。

ガさんが書いてるような現物のコピーらしきものを作れたとして、それが正確なコピーになっているかどうかを判定する方法が問題ですよね。この判定が正確に出来るならば、それはシミュレーション以前に現物が十分理解されていることを意味しているのでは。それと、ある脳の機能を再現するには何通りもの方法で実現できる可能性があるので、機能が再現されたことは、そのシミュレーションが脳と同等の仕組みを持っている証拠にはならない。だとすると、実物の脳で確認できていない現象がシミュレーション上で観察された場合、それが実物でも起こりうるかどうかはやっぱり分からないままになってしまう。

逆に、あるモデルが誤っているかどうかを判定するためには、シミュレーションは有用です。モデルに基づいて作ったシミュレーションが実際と違う結果をもたらすなら、そのモデルはどこかが間違っていることになるので。ただし、実際と同じ結果だったからといって、そのモデルが正しいとは限りませんが。

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向井 シミュレーションとモデル 2006年11月27日(月)22時51分24秒
URL: http://www.jmuk.org/d/

うーむ。私の考えは違います。「脳の全状態をシミュレートして得られた結果」は、「あるモデルにもとづいて計算した結果」であって、それ以外の何物でもありません。そのモデルが正しいことは何ら保証されないのです。
けっきょく行動主義になるんだろうと思うんですが、たとえば10年経って、シミュレーション人格と元人格がぜんぜん異なる人物になったとすると、それはその間の刺激が違ったからか、それともモデルが誤っていたからか?というのを理解することができません。逆に、シミュレーション人格が発狂していたのは、刺激が適切でなかったからか、それともモデルが誤っていたからか、ということもわかりません。
けっきょく、本質を掴まないシミュレーションは無意味ではないだろうか、と思います。


「取り残され問題」についてですが、マージという考えはありませんでした。「生まれ変わり」については、上で述べたように「それが真正の生まれ変わりであるか否か」を判別する手段がない時点で意味がないと思っています。
それから、わたしは割と素直に知能の身体性を信じている人間なので、「肉体が宇宙船になっちゃったら、それだけで思考様式も変わってしまうだろう」と思っています。端から別人になっちゃうのだったら、元人格なんてあってもなくてもいいわけで、あるいは宇宙船を操作するには元の記憶が邪魔なんじゃないか、とも。
やっぱり、AIに探査してもらってAIに回収してもらう方が(ついでにAI同士でマージしてもらう方が)わたしは効率的だし現実的だし、大差ないと思いますね。ここはまあ、価値観の差と言われればそれまでです。

なお、鹿野さんのおっしゃられている「人間と同等の情報処理を行う機械」の可能性については(時期についてはともかく可能性そのものについては)私は肯定的です。人間がいるんだし。今のコンピュータの素直な発展型としてそういうのがあるかというと疑問ですが。

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たま 2006年11月27日(月)22時31分39秒

あのぉ〜、ここって読んだ本のこととかもOKなのでしょうか?
大丈夫なら一言。

ロケットガール三部作、読みました。
とっても面白かったです。
もう、続きは出さないのでしょうか?
是非続きを読みたいです。

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鹿野 司 Re:情報化知性 2006年11月27日(月)22時04分28秒

 昨日、宇宙作家クラブの例会で、小林さんに野尻ボードで精神のダウンロード話をやっているよと聴いたので、ぜひ仲間に入れてもらいたいなあ、なんて。

 これについては、実は20年ほど前から考えておりまして、blogにもアップしてあるので、よかったら覗いてみてください。



テレパシーマシンを作っちゃおう(1)

テレパシーマシンを作っちゃおう(2)

テレパシーマシンを作っちゃおう(3)

心を読む機械(1)

心を読む機械(2)

心を読む機械とテレパシーマシン(1)

心を読む機械とテレパシーマシン(2)



 ぼくの感じでは、心のダウンロードは有限時間での実行は不可能であり、また、おそらくは原理的にも不可能だろうと思います。
 一方、人間と同等の情報処理を行う機械を作ることは可能。何しろ、すでに人間が存在している、その作成を妨げるような原理はないはず。

 恒星間航行の場合、全身の神経回路が、体内で、徐々に、知らぬ間に、工学的な回路に置き換えられていくことで、本人のアイデンティティを保ったまま、無限の寿命を保つということはあり得るかも知れません。シミュレーションではなく、アナログ的な置換ですね。ネタバレですが、このアイデアはクリス・ボイスの『キャッチワールド』に出てきます。

 ただ、その工学的な回路に置き換えられた知性は、たとえアイデンティティは保たれているような気がしたとしても、ヒトの知性と同等の存在かというと、それはかなり怪しげだと思いますが。

 「取り残され問題」で思いだしたが小松さんの『虚無回廊』で、「人工実存はときどきオリジナルと話さないと元気が無くなる」、というようなことを小松さんはおっしゃってました。それは非常によくわかる感じがします。

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野尻抱介 2006年11月27日(月)14時31分35秒

>情報化知性
|意識の転写が可能になったとして、宇宙船に乗っていくのはあくまでも「この自分」の
|分身であって自分ではない、とわたしは思っています。だから宇宙船にそのようなもの
|を搭載することの意味がわかりません。

 私はこれを「取り残され問題」と呼んでるんですが、あまり深刻に考えてないです。
 肉体に宿った自我が取り残されるのは過渡期の1回だけでしかない。そして分母は無限大です。肉体のほうは天寿を全うしてもらって、あとは情報化知性のコピーどうしで行くか残るかに分かれる。で、情報化知性どうしなら、その「人生」のマージもできそうな気がするわけです。
 どうやってマージするの?――とか訊かないでくださいね。気がするだけですから。

 ふるかわさんの話で、網膜の理解が大変なことはわかりました。というか、これを読んでいると脳の本体より大変そうな気がしてきます。私なんかの読む解説だと、大脳皮質には6つかそこらの階層があって、それなりに整然としているように見えるのですが、実際には網膜以上に混沌をきわめているんでしょうか。

 解の表現方法は……行動でしか表現できないんだったら、行動主義に舞い戻ってしまいますね。
 何か考えてるらしいんだけど何を考えているのかわからないAI、というのは一度小説のネタにしたことがありますが、作品内では解決を与えませんでした。何を考えているのかわからない別の知性が解決してくれたことにしたので。

L/D:小杉健郎先生逝去
 上で人の死をさくさく語っておいてなんですが、語るとしたら今しかないので。
 SACのメーリングリストで知って、しばらく固まってました。私にとっては9月の内之浦のプレスツアーで、科学衛星テレメータ追跡室が初対面でした。そして打ち上げ後の記者会見で質問したとき「ようこう」と「ひのとり」を言い間違えたのを訂正してもらったのが最後になりました。
 松浦さんも書いていますが、打ち上げが成功して衛星が早々と三軸姿勢を確立したことを話す顔は本当に晴れ晴れとしていて、それが記者室全体に染みわたっていくような感じでした。
 もし死を意識する時間があったとしたら、何を思われたことでしょうか。最後の大仕事をなしとげて後続にバトンを渡した充足感なのか、ひのでによる観測の本番を見届けられなかった悔しさなのか。
 知らせを聞いて以来、それが頭の中でループしていて、なかなか止まってくれません。

>小林さやかさん
 あ、わざわざどうもです。これからいろいろ大変でしょうけど、女性のための養成講座ですから、どうぞ先頭に立って活躍してくださいませ。

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小林さやか 2006年11月27日(月)14時07分43秒

 ロケットガール養成講座、秋田放送のまにあっく倶楽部で最近コーナーとして話させていただいています。能代イベントの時の小林です。聞かれていたとは恐縮です。秋田以外でも電波が跳ね返って受信できる地域があるようですね。野尻さんが聞かれた回は、たまたま秋山先生が出張だったので学生がトークしました。とはいっても毎週連れて行ってもらっています。今後、参加する高校生なども巻き込んでいけたらいいと思っています♪
これからも同じ時間帯にこのコーナーでロケットガール養成講座の進捗状況などを紹介して行こうと思います。御期待ください。

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ふるかわ 神経回路のシミュレーション 2006年11月27日(月)12時20分12秒

ガさん,

> 現物のコピーとしては、細胞チャンネルの種類・個数まで分かればシナプス伝達のモジュレーションまでは再現できるでしょうから

そんな,それくらいではとても,とても再現なんて!

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 シミュレーションと言っていいのか 2006年11月27日(月)10時26分18秒

分からなくなったきましたが、僕の考えてるのは現物のコピーを計算機中に作れば全状態が計測可能になり、現在のもどかしい状態から開放されるだろうということです。
そのコピーが部分的にでも脳の機能を再現できれば大きな手がかりが得られるわけで、そこから「あらき」さんの言う「解の表現方法」が得られるかどうかという問題が控えてるわけですが、これまで「なぜそんなパズルが解けたのか理解できない」というような謎を次々に解いてきた人間の知性に期待してます。
また、現物のコピーとしては、細胞チャンネルの種類・個数まで分かればシナプス伝達のモジュレーションまでは再現できるでしょうから、生体全部がそろったコピーであれば、ある程度の脳機能の再現くらいまで行くのではないかと思っています。

なお、人間の脳機能の完璧なコピーが出来たとしても、非破壊で出来るはずが無いので、これは本人のコピーというよりも生まれ変わりですから、宇宙船に乗っていくのは自分自身だと思います。

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