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岡山直樹 順位を目的にできるのは道楽だけ 2009年11月20日(金)00時44分29秒

こういう研究目的にこれだけの演算能力が必要だけど、そのためには今の世界一でも足りない、あるいは、このために開発した技術がスピンオフすれば、日本のコンピュータ関連企業がIntelやMicrosoftと互角になれる、とか言うなら、税金を投入する価値もあるかも知れませんが、そう言えなかった時点で負けでないかと。
費用対効果が見込まれないから、ホンダもトヨタもBMWも、F1と言う競争から降りたわけで。

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アロハ ともかくCPUを作ることに意味はあるのか? 2009年11月19日(木)22時15分05秒

HPC-ACEが中途半端なCPUという話をすると、それでもCPUを設計
する技術を維持することが、先端技術開発には重要なのではないか?
と考えられる方がいます。

現在の論理設計では、IntelやAMDは、CadenceやMentorといった会社の設計ソフトに、自社で研究した新規の技術を付加しCPUを設計しているそうです。
その付加された部分は次の世代のCadenceやMentorの設計ソフトに組み込まれます。
ノウハウが設計ソフトの方に蓄積されるのです。
そのため、
「世界一じゃないけど、とりあえず作り続ける」
という事をしなくても最新の設計ソフトを使えば論理回路の高速化技法等は、IntelやAMDの一世代前までぐらいは容易に達する事が出来るようです。

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アロハ 2009年11月19日(木)21時46分50秒

「世界一」にも色々ありまして、スーパーコンピューターは、
現在システム性能の時代であり、同時代のスーパーコンピューターに
対し、多額の投資をし大規模化すれば瞬間的に「世界一」は記録できます。
システム全体での消費電力比の性能など、システムとしての「世界一」
が技術的に重要な部分もありますが、LINPACKのピーク性能という事
であれば、そうでもありません。

ハードウェアに限定した場合、世界一を目指さなければならないのは要素技術です。
そこで前述の通り、同時代のIBMやIntelのCPUが倍精度で、同じようなSIMD方式で256GFLOPSの理論性能であるのに対し、HPC-ACEは、128GFLOPSとその半分です。これは動作周波数が2分の1という部分が影響しています。
微細化技術も一世代古い予定です。

つまり、本気で世界一を目指したものでは無いし、世界一には及ばない事が構想段階から予見されるものなのです。
本気でCPUの世界一を目指すのであれば、この程度の予算や期間では全然足りません。

スーパーコンピューターには、CPUをつなぐ為のインターコネクトや、
高密度実装技術、そのための冷却技術等、日本の企業でも世界一を
狙える要素技術がありますが、それをHPC-ACE向けに開発してしまっては、
他の装置に改造無しに応用はできません。
逆に言えば、IntelやAMDのCPU向けに、国費を投じ国内ベンダの協力を
得れば、世界一の高密度実装技術やそのための冷却技術を開発する
事が可能であり、国内ベンダにとって、スーパーコンピューター以外にも
そのままで応用の利くものが作れるのです。

中途半端なCPU開発に拘り、世界一を狙える他の要素技術の開発を、
曲げてしまうプロジェクトだと思っています。

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まきの スパコン仕分けの件 2009年11月19日(木)21時29分43秒

「計算基礎科学コンソーシアム」の名前で声明を出したり記者会見したりで昨日今日はどたばたしてました。記者会見はNHKでは7時のニュースで放映され、日テレではニュースゼロで取り上げられるとのこと。私は壇の一番隅っこに座ってただけでなにもしていませんが。

環境シミュレーションというか、気候モデリングをどうするかについては、JAMSTEC・東大気候システム研究センターで開発をしている次世代コードNICAM の性能評価の論文が参考になると思います。現在のところ効率で7倍の差(ただし、値段あたりの性能はそれくらいは違います)、チューニングすれば3倍程度の差で、価格の違いを考えるとベクトルの意味はあまりないです。

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ohno 環境シミュレーション 2009年11月19日(木)11時36分20秒

私自身が環境シミュレーションをやっているわけではないので,割り引いて聞いて下さい.

環境シミュにおいて主要な部分はベクトル演算です.また,プロセス間でやりとりされる情報の量も多いですから,共有メモリによる部分を増やし,それよりもずっと遅いノード間の通信の量を減らしたいと考えます.従って,ベクトルプロセッサを使いシングルノードの性能を追求するという (地球シミュレータの) 方向性は当然でてきます.それがなぜ主流にならないかというと,やはり値段でしょうね.
ソフトウェアの継承も重要です.ベクトルプロセッサ用にやっていたものをスカラ並列に換えるとなると,下手すればアルゴリズムから考え直す必要がでてくるでしょう.アルゴリズムを検証し,ソフトを書いて,アウトプットを検証し,最適化して,(最適化により答えが変るなんてのは珍しいことではないので) 再検証し... なんてことをやっている間は当然成果もでませんので,できるなら過去の資産を流用したいところです.

> http://journal.mycom.co.jp/articles/2009/03/12/sparc_viii_fx/index.html

こちらも見ましたが,CPUについて言えば,高速で精度の高い倍精度演算とか,たくさんのレジスタとかは,まさに環境シミュで必要とされているものでしょう."(PS3の)CELLなんか速いんじゃない" なんてことも言いますが,倍精度以上のところが速くないと使えないですよね.

その意味でNECが抜けた後の京速というのは確かに残念かもしれません.しかし,それよりも懸念されるのは「世界一じゃなくてもいいじゃないの?」との発言です.確かに安くてそこそこのスパコンを揃えれば研究としての生産性は上るでしょう.しかしながらコンピューターシミュレーションというのは計算力がいくらあっても足りない分野ですし,また高い計算力によってしか見えない新しい世界というのもあるかと思います.

# このへん,加速器に似てるんじゃないですかね.エネルギーが小さくて使いやすい加速器は生産性が高くて有用ですが,高エネルギーのものでないとできない実験もやはり存在する,と.

仕分け人はそのあたりをどこまで判っていたのでしょうか.もし「この値段でないと世界一になれないのか?」と言われたのであれば,もっと安心できたのですが.

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まきの 2009年11月18日(水)19時34分01秒

簡単な回答というものはないので、このへんを、、、というところですが、それでも簡単にいうなら

>たとえば評価法に合わせたアーキテクチャーなら実力以上にハイスコアが出せると言うことはないのでしょうか? 

「実力」とは何か、ということですが、最近の普通の計算機なら Top500 で使っている HPL ベンチマークで、理論ピーク性能の半分以上、場合によっては 90%以上がでます。これに対して、実際のアプリケーションプログラムでは「いろいろ」ですが、HPL より高い効率がでることはあまりありません。

「普通の計算機では」と断ったのは、普通ではない計算機というのもあるからで、例えば最近流行の GPGPU や、私のところで開発した GRAPE-DR では HPL よりも天文シミュレーションのほうがずっと高い効率が出たりします。

>ベクトル型やスカラー型で有利不利があるということはあるでしょうか?

どちらでも理論ピークとあまり変わらない、という意味では有利・不利はありませんが、ベクトルのほうが理論ピーク性能あたりの値段がはるかに高い、という意味では不利ですね。

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林 譲治 2009年11月18日(水)17時02分13秒

 スパコンに関する便乗質問をお許しください。

http://www.top500.org/list/2009/11/100

 このスパコンの性能を表すとされるtop500のリストですが、そもそもスパコンの性能評価として、このリストの評価法はどの程度の妥当性を持っているのでしょうか? たとえば評価法に合わせたアーキテクチャーなら実力以上にハイスコアが出せると言うことはないのでしょうか? ベクトル型やスカラー型で有利不利があるということはあるでしょうか?

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アロハ 2009年11月18日(水)08時48分17秒

スーパーコンピューター行政に関しては、地球シミュレーターもそうでしたが、行政のリードが誤った方向を向いているために、日本のスーパーコンピューティングに悪影響を与えてしまっているのではないか?
という考え方もある事を知っておいて下さい。
地球シミュレーターの段階で既に、スーパーコンピューターは、汎用のCPUを使ったマッシブパラレルが主流になる事は見えていたのに、
シングルノードの性能(あるいは過去のソフトの継承?)向上をごり押しした結果、地球シミュレーターそのものは、費用対効果を考えなければ、
それなりの成果を出したようですけれども、後に続くスーパーコンピューティングシステムは、当然、費用対効果が重要となるためマッシブパラレル
になりました。
T2K(オープンスパコン)のように仕切りなおしになりました。
http://www.open-supercomputer.org/
T2Kプロジェクトのwikiでの説明の中に、
「従来のセンター型の大型スーパーコンピュータでは、調達から運用終了までの期間に性能向上が図れない。そこでHPC専用の特殊な部品は排除し、現在の技術市場から入手可能なデバイスを用いることにより、時代に合わせた性能向上をはかれるようにしている。」
という説明がありますが、これがマッシブパラレルなスーパーコンピューターを構築する時の一般的な考え方です。
それに対し「次世代スーパーコンピューター」はCPUに富士通製のおそらく専用となってしまうUltraSPRACのSIMD拡張したもの(HPC-ACE)を採用する事になっています。
このCPUの開発こそ、1番を複数世代にわたって競争するレベルでなければ意味が無いもので、それには桁違いの開発費がかかります。
兆の単位の予算を複数年つっこんで、Intel、AMD、IBMをうちまかす汎用CPUを作り、パイをぶんどるという覚悟での開発ならば先端技術の開発と言えます。
でも違うわけです。
スーパーコンピューティング向けに工夫されたCPUである事は、以下の記事
にありますが、動作周波数で劣る事も考えれば「うちまかす」ほどの新規性はありません。
http://journal.mycom.co.jp/articles/2009/03/12/sparc_viii_fx/index.html

Intel、AMDのCPUはスーパーコンピューターの開発予算を使わなくても、一般の需要で年々性能向上されていきますが、HPC-ACEは一般の需要のために開発を続けるという事は出来ないでしょう。
現在予定している動作周波数が2GHzですから、製造プロセスの微細化で動作周波数の向上版をつくるぐらいがせいいっぱいではないかと想定されます。

日本国内のスーパーコンピューティングを要する研究は沢山あり、
価格対効果の高いスパーコンピューティングシステムを欲している。
それに対し、アシスト出来るようなプロジェクトでは無く、
直接関係する研究者にしかありがたみがない大規模開発を続けるのか?

という問題だと私は思っています。

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まきの 2009年11月17日(火)22時49分19秒

>なるほど。それでは牧野さんの考えておられた、正しい方向というのはどんなものでしょうか。

後出しなら正しいことがいえて当然、、、という話もありますが、ここ20年の汎用スパコンの方向は完全にコモディティのマイクロプロセッサ(最初は RISC, 90年代後半からは x86) だったわけなので、少なくとも2000年ころまではそういう方向、2000年代にはいってマイクロプロセッサは半導体利用効率という観点では限界に達しているので、もうちょっと多数の演算器がはいるアーキテクチャをなんか考える、という方向、となると思います。詳しくは、私の駄文をみていただければ。(とてつもなく長いです)

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松田卓也 2009年11月17日(火)22時07分56秒

>地球シミュレータ、現在の次世代と15年に渡って国家政策が間違った方向を向いていたせいと思います。

なるほど。それでは牧野さんの考えておられた、正しい方向というのはどんなものでしょうか。こうしておれば、日本はスパコン分野で1位をキープできただろうという政策です。はなはだ興味がありますので教えてください。

私個人は地球シミュレーターは、始めからどうかなーという気はしていましたが、まきのさんのようなハードのプロではないので分かりません。

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